水道止められ、激怒した男の言い訳 (産経新聞)

 【法廷から】

 水道料金を約2年間一度も払わなかったにもかかわらず、給水停止措置に腹を立て、水道を止める設備を壊して水道を使ったとして、器物損壊と窃盗の罪に問われた新座市の古紙回収業、武真太郎被告(28)。さいたま地裁の法廷で滞納の理由や犯行に至った心境を供述したが、傍聴していてどこか違和感を覚えるものばかりだった。

 起訴状などによると、武被告は平成19年4月から水道料金を滞納し続けたため21年4月中旬に給水停止措置を受けたが、その約1週間後に水道を止める設備(約4千円相当)をドリルで破壊し、逮捕される直前まで水道を使ったとされる。それまでに水道料金約3万円を滞納したほか、その間の家賃約90万円も滞納していたという。

 丸刈りに黒色のジャンパー、ジーンズを腰までずらした状態で入廷した武被告。検察側の被告人質問で、電気代などは払っていたが、水道料金だけ滞納していたと述べた。

 検察官「どうして水道料金だけ滞納していたのか」

 被告「電気代とガス代は督促状が来ていたので払ったが、水道の方は突然『3万円滞納がある』との紙が来た」

 検察官「払っていないことぐらい分かるよね」

 被告「いいえ。何の報告もなかったので」

 代わって弁護人が質問する。

 弁護人「水道料金を払うという意識は芽生えなかったのか」

 被告「もちろんそのつもりだった。ただ、当時は収入が少なく、ほぼ食費に回っていた」

 水道を止められた後の生活は、相当に不便だったようだ。

 弁護人「水道を止められてから犯行までは、飢えをしのぐような生活だったのか」

 被告「はい。料理も食器を洗うのもミネラルウオーターで、体を洗うのは銭湯。出費がかさんだ」

 逮捕される直前に定職が見つかり、支払いのめどが立ちそうだったと主張する武被告を検察側が追及した。

 検察官「そもそも生活が破(は)綻(たん)していることに気づかなかったのか」

 被告「だからこそ仕事を探していた」

 検察官「探していた? 1年以上も家賃を滞納していては、1人暮らしは無理だとは思わなかったのか」

 被告「もちろん厳しい状態とは思ったが、定職に就けば何とかなると思った」

 今後、父親の元で働き、月6万5千円のペースで家賃を返済するとの計画を打ち明けた武被告に、検察側は懲役1年を求刑した。判決は19日の予定。(西尾美穂子)

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